Context Bridge
仕事のStateをモデルの外に出せば、IDE戦争もAI戦争も終わる。
いま重要なのは「どのIDEが勝つか」「今日どのモデルが一番賢いか」ではありません。重要なのは、インターフェース、モデル、マシンを変えても、仕事がどこに残るかです。
Particles and Wavesでは、アプリ、Webサイト、書籍、分析、運用を一人で作り続けるために、次の構造を使っています。

1枚の式
ベンダー別adapter → 共有外部Context → バージョン管理された永続State
(CONTEXT_LOG.md) (Git + primary data)
より正確に書くと、こうです。
Durable state ∉ model session
Durable state ∈ Git + primary data
Agent ∈ {Claude, Codex, Gemini, ...}
IDE = replaceable client
CONTEXT_LOG.mdは魔法の記憶ファイルではありません。判断、観測事実、未知、申し送り、次の行動を、別のAgentが検証して継続できる形式で読み書きするプロトコルです。秘密情報は書きません。
全体アーキテクチャ
人間のoperator
↓
iPhone + Moshi mobile terminal interface
↓ Tailscale上のSSH private network access
Mac mini + UPS always-on execution server
↓
tmux persistent live session / agent hub
↓
Claude / Codex / Gemini replaceable agent runtimes
↓
AGENTS.md / CLAUDE.md / GEMINI.md ベンダー別の薄いadapter
↓ converge on
CONTEXT_LOG.md 共有外部Context
↓ read / write
Git workspace + primary data durable source of truth
↓ commit / push
GitHub off-site replica / recovery point
Moshiはスマートフォン側の操作面です。現在の構成は、暗号化されたTailscaleネットワーク上で通常のSSHを使っています。別機能である「Tailscale SSH」ではありません。Mac miniは常時稼働する実行ホストで、UPSは短時間の停電から守ります。SSHが切れてもtmux上のプロセスは継続できます。ただし、ホストの再起動を超えて残るのは、ファイルへ書き込み、commitし、pushしたStateです。
3つのPlaneと1本のフィードバックループ
Agent hub
├─ Context plane adapter ↔ CONTEXT_LOG.md ↔ Git + primary data
├─ Creation plane 画像・動画・音声の生成API
└─ Operations plane ASC、Google、GA4/Firebase、Supabase、Vercelなど
↓
証拠と実行結果
└──────────────→ Context plane
個別のプロンプトより、ループの方が重要です。
観測 → 構造化 → 推論 → 実行 → 計測 → 書き戻し → 次の判断
PAWでは、App Store Connect、Googleエコシステム、GA4等の分析、ユーザーフィードバック、デプロイ、生成メディア、そこからの経営判断までをこのループに入れます。チャットの中で消えるのではなく、外部Stateが複利的な資産になります。
モデルを変えると何が起きるか
adapterは意図的に薄くしています。ClaudeはCLAUDE.md、CodexはAGENTS.md、GeminiはGEMINI.mdを入口にし、3者とも同じrepositoryとCONTEXT_LOG.mdへ接続します。3つのAIが内部の隠れた記憶を共有しているわけではありません。検証可能な外部Stateを共有しています。
そのためモデル選択はruntimeの判断になります。対応しているセッションでは/modelで同じタスクに使うモデルを切り替えられます。モデルの能力は同じではありませんが、仕事の文脈を毎回ゼロから作り直さず、別のruntimeで試せます。
Human Frontier Loop
繰り返し、計測し、検査することはAIが得意です。一方で、新しい使い方、未知の配布経路、奇妙な外れ値、既存データからは予測できない接続を最初に見つけるのは人間です。
人間が最先端を見つける
→ Agentが検証し、運用に落とす
→ 証拠を保存する
→ 次のAgentが高い地点から始める
このアーキテクチャは人間を消すためではなく、セッション終了とともに洞察が蒸発するのを止めるためのものです。
できること、保証しないこと
- 永続Contextを特定のモデルやIDEの外へ出し、ベンダーロックインを下げる。
- SSH切断後も
tmuxでライブ作業を継続する。 - push済みのcommitをGitHubで復旧できるようにする。
- 保存していない変更を永続化するものではない。
- 異なるモデルの能力を同一にするものではない。
- API権限、コスト、審査、破壊的操作の確認を不要にするものではない。
構造は意図的にシンプルです。共有外部Contextを置き、全Agentの読み書き手順を決め、source of truthをバージョン管理する。Keep building.